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干さない梅干の漬け方① ~ 梅は生きている [果物]

梅干の梅はは6月の上旬、2週目くらいに漬けるのが良い。もう少し待てば熟してきて、生梅の値段も下がってくる。
しかし、値段がこなれてくるのを待ってから漬けるのは、カビさせてしまったり、除外する梅が増えてしまったりと、危険が伴う。


梅は買って来たらすぐに漬け込みの作業するか、もし、できなければ冷蔵庫にしまっておく。
梅は生きている。


高い気温の中で放置すると、見る見る熟す。梅は熟すと黄色くなる。間違っても水に一晩浸けておいて、明日、塩漬けしようなんてことしてはいけない。

梅を水に浸すことであく抜きができる。梅は生のまま食べるとえぐいく、水に浸けることで取り除くことができる。しかし、その代償として梅の香りを失ってしまう。

干さない梅干(=梅漬け)を作るなら、青いままの梅で構わない。むしろ、香りが強い青いままの方がいい。
梅の実を木から摘んで、置いておくと熟していく(追熟)。青から黄色、そして赤くなっていく。でも、それは本当の熟し方ではない。木に実が付いたまま熟したものが本来の完熟梅(木熟)。

木熟してから摘まれたものは、ふつう、スーパーでは買えない。産地に住んでいたり、毎日梅を見に行く根気が必要で、そして何より、完熟した梅ならすぐに漬け込みの作業に取り掛からないといけない。



<干さない梅干の漬け方>

正確には梅干じゃないけれど、梅干は干さなくても作れる。スーパーに売っている「梅干し」は「干してない」のが多いって知っているだろうか。液や調味料に漬けたものばかり。

生梅を塩漬けにして梅酢に漬けたままでも、梅干は作れる。これだと干した梅干と違って、いつまでも梅の香りが楽しめる。


  <材料・道具>
  • 生梅
  • 塩 ・・・ 梅の重量の20%
  • 消毒液(道具に) ・・・ エチルアルコール
  • 消毒液(梅に) ・・・ 泡盛40度
  • 大きなボールかたらい ・・・ 無かったら鍋でいい
  • かめ ・・・ または、ホーロー容器かガラス容器
  • 重石
  • せいろ ・・・ または、ざる
  • ラップ

梅はざるで作業する人が多いけれど、せいろの方がこぼれ落ちなくて便利。梅を床に落とすと傷が付き、それがカビへと発展する。


塩は梅の重量の20%。この塩分ならまずカビることはない。しかし、できあがった梅干はそのままではしょっぱくて食べられない。塩抜きするか、たたいて味付けに利用するかになる。
梅干を何年もの間、室温で保管するにはその位の塩分が必要である。10%を切るような梅干は冷蔵庫で保管しないと傷む。。

そして、20%の塩だとすぐに梅酢が上がってくる。生梅が早く梅酢に浸れば、もうカビの心配は無く、雑菌の混入に気を付ければいいだけ。
初めて梅干を作るような人なら、漬ける工夫よりも食べる工夫をしてほしい。

赤紫蘇を一緒に漬け込むと、梅がきれいに赤く染まる。紫蘇の香りも付く。しかし、カビの危険が伴う。初めて漬ける人なら止めた方がいい。赤くない白梅干だって美味しい。


道具は全て、せいろもかめも重石も、エチルアルコールで消毒すること。自分の手も、作業をする度、いちいち消毒する。手を水で洗ってタオルで拭いたら、確実に雑菌を拾う。
スーパーに売っているような、気休めにしかならない消毒液風の液体はダメ、買うだけ無駄。
アルコールは最高99度(99度だとすぐ燃える)。簡単に手に入るアルコール(=エチルアルコール)でも70度以上ある。30度を下回るような消毒液なら、ウォッカ(Tips1)を使ったほうがいい。

道具はエチルアルコール(パストリーゼ)で消毒するけれど、梅は泡盛の40度でする。もちろん、気持ちの問題なので、度数の高いお酒やエチルアルコールですればよい。


  <下ごしらえ>
  • 梅を選別する。
  • 梅はへたを取る前に、ボールやたらいに水を入れてやさしく洗う。
  • 梅の水分を拭き取る。
  • 梅のへた(なり口)を竹串で取る。

撥ねた梅。傷がついたもの、斑点がたくさん出てきたもの(病気)、赤くなったもの(熟しすぎ)は、一緒に塩漬けにするとカビの原因になる。ひと粒いけない子が入っただけで、全滅する。カビがカビを呼ぶ。
少しでも怪しい子は、加熱して作るコンポートやジャムにする。

干さない梅干では、梅は熟してなくて構わない。漬け込んでから3ヶ月もすればおいしい梅干(梅漬け)になる。

干す梅干だと、室温で熟させたり(ほんとの熟し方じゃない)、水に浸けてアクを抜く。水に浸けると黄色く変色してくる。浸けすぎると茶色っぽくなり、痛みが始まる。


<勘違いと不親切>
全部の梅を水に浸けたりしてはいけない。
黄色く熟してきた梅は水には浸けないこと。傷んでしまう。
梅干の漬け方と称して、いろんなサイトで紹介しているけれど、梅の選別を詳しくしているのは少ない。買ってきた生の梅は、同じ1袋でも個体差がある。
熟した梅(黄色)はもうアクは抜けている。そんな梅はアク抜きしようと水に浸けたら茶色へと変化していく。アク抜きは青い梅だけで、したければ、したらいいだけである。

梅のえぐさ、アクは時間が経てば抜けていく。水に浸けて風味も抜いてしまうくらいなら、美味しくなる食べごろを待った方がいいのでは。


梅を洗って水気を切るときは、へたの方を下にする。布巾で拭くと雑菌を拾うから、できたらペーパーで拭く。もし、布巾で拭いたのなら、消毒をすること。


梅のへた。


へたの真ん中に竹串を刺して、ピッと持ち上げれば簡単にへたは取れる。コツはへたの真ん中にプツッと串を刺す。へたの下に串を回そうとすると、実に傷が付いてカビの原因になる。


<梅の塩漬けの仕方>
1.梅の全体に焼酎を振りかける。

消毒の意味もあるけれど、この後の塩がまぶさりやすくするためでもある。梅のへたの方は念入りに。焼酎の代わりにエチルアルコールでも構わない。

2.消毒したカメの底に塩を引く。

塩->梅->塩->梅と繰り返すので、塩の全体量から計算して塩をのせていく。

3.塩に梅をのせ、その上に塩をのせを繰り返す。




4.一番上にたっぷり塩をのせる。


5.上に焼酎を振る。
梅に塩がかかっていないところもある。カビさせないためにも、焼酎をスプレーでプシュプシュッとする。

6.消毒した重石をのせる。

最初にのせる重石は梅の重量以上。

7.もう一度、重石、かめに焼酎をふりかけ、ラップをする。

重し2個をのせていると蓋ができない。隙間から雑菌が入るからラップでぴっちり覆う。

8.翌日、ラップを外して中の様子を見る。梅の表面、かめの側面、重石に焼酎を振りかけ、新しいラップをかけ直す。
いちいち消毒をする。油断してはダメ。空気中のには雑菌が飛び交っていると思ったほうがいい。

9.2日後、重石を1つ外す。

塩分20%だと2日で、ほぼ梅全体が浸るくらいまで梅酢が上がってくる。これ以降は重石は1個でいい。

10.3日後、上の方の梅と下の梅を入れ替える。

消毒した箸で、表面の梅酢に浸かっていないところと、下の方とを入れ替えてあげる。


重石を1つのせて、蓋ができれば蓋、できなければラップをかけ直す。

あとはこれを繰り返すだけ。梅酢が一番上の梅にまで上がったら、重石はもう外しても構わない。梅全体が梅酢に漬かった状態にしておかないと、まだ、カビの危険がある。土用までは重石をしておいた方が安心。

干す梅干だと7月の土用の頃に天日に干す。干さない梅漬けも、その頃にはもう食べられる。まだ美味しくないけれど、それ以降は消毒の必要はない。かめに蓋をして、もう2ヶ月も待てば美味しい梅干になってくれる。
半年、1年でもっと美味しくなる。干さないと梅の香りがそのまま残ってくれる。



10日後。
ここまできたらもうカビることはないけれど、今年は節電のため、エアコンをかけていない。室内は30度以上ある。
梅は梅酢から浮いてしまうため、重石はひとつしたままにする。カメに蓋をして涼しい季節まで気長に待つ。まだ梅漬けは青いが、徐々に梅干色になってくれる。



瓶干し梅干の方法もある。
梅を天日にさらさないで、漬けている瓶のまま直射日光に当てて殺菌する。

瓶干し梅干を紹介しているサイト
瓶干し梅干しの作り方(レシピ)

<もしカビさせてしまったら>
カビさせたことはないけれど、もし、カビてしまったら、カビとカビた梅を取り除いて、全ての梅を消毒し直す。
カビが梅酢の表面に浮いてきたらすくい取って捨てる。最悪の場合、沸かして殺菌することになる。
そんなことにならないよう、最初の梅の選別、消毒が大切。



梅干を使った料理
・チャーハン上手は料理上手?② ~ 梅鮭チャーハン


・梅干焼きそば ~ 麺は香ばしく焼く


・タコチャーハン ~ 梅干とかぶを使って


・さんまご飯 ~ 薬味と梅干でさっぱりと

・菜の花と鶏肉のせいろ蒸し ~ 味付けは梅干だけ
関連記事
・梅のコンポート ~ 砂糖でアクを抜く



Tips1
<焼酎、ホワイトリカー、ウォッカ、スピリッツについて>
梅干や梅酒を作るのに、よくホワイトリカーが使われるけれど、それって何?
ホワイトリカー=白い酒、甲類の焼酎のこと。

甲類の焼酎って? 焼酎の甲類、乙類の違いは?
甲類は連続して蒸留、乙類は1回だけ蒸留したもの。連続とは1回蒸留したものを、もう1回蒸留すること。ふつう、蒸留機を2つ連結して、2回の蒸留を、1度に「連続して」蒸留する。

味の違いは?
甲類は蒸留した焼酎をもう1回蒸留するから、原料の風味が抜けている。逆の言い方をするならすっきりと飲みやすくなる。
乙類は原料の風味がそのまま残っている。

ウォッカは?
甲類の焼酎と同じ。ロシア人にとっては、甲類の焼酎はウォッカそのもの。白樺の炭で濾過するかしないかの違いだけ。
ウォッカは連続して蒸留したスピリッツ(=焼酎)を白樺で作った炭で濾過したもの。ただし、これはロシアやスラブ周辺の地域でのこと。
カナダのブルーベリーウォッカは炭濾過なんてしない。
酒を炭で濾過すると雑実やクセが消え、原料の風味がなくなる。反面、すっきりと飲みやすくなる。2回蒸留して、さらに炭濾過したウォッカは無味無臭。

ホワイトリカーと呼ばれる焼酎は35度。その原料には、よくサトウキビの糖蜜が使われる(ラム酒もサトウキビが原料)。甲類の焼酎は糖蜜またはその加工品と、穀物が原料となっている。甲類のものは何が原料か分からない。いろんなものを使っているのかも。

消毒用にもよく35度のホワイトリーカーを使われる。25度の甲類焼酎を使う人もいる。
ワインや日本酒の15度前後のものだと、夏の炎天下に、空気にさらして置くとカビる。水で割った焼酎も同じ。25度で消毒に使えるのだろうか。

ギルビーウォッカは37.5度。消毒液として使うにはまだ不安だけれど、梅
無味無臭だから、バニラ棒やハーブを漬けてエクストラクトを作るのに使える。

それぞれ目的に合わせてお酒(アルコール)を使い分けたらいいけれど、間違えてはいけない。

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